Alchemy Catalyst 7.0 を使った翻訳にてこずったのでメモ

個人事業主として翻訳をやっている妻の仕事を個人的にたまに手伝っているのですが、今回、Alchemy Catalyst 7.0 という Windows アプリのリソース翻訳用のソフトを使った翻訳でいろいろてこずったので、今後のために個人的なメモ。

ライセンスの取得

Lite Edition は無償で翻訳者が利用できるようで、Alchemy のウェブサイトからライセンス申請を行えるようです。
これを行うと、ライセンスファイルが送られてきます。(hogehoge.lic ファイル)
★ウェブで申請してから1日程度で、メールが送信されてきました。

このファイルを指定ディレクトリに配置するだけでソフトのライセンスがアクティベートされます。

ここで注意するのは、Gmail などを使っていると添付されたライセンスファイルを PC にダウンロードした場合に自動的に拡張子「.txt」が付加されるということです。
妻はこれでライセンス認証が上手くいかずにしばらくはまっていたようです。

ネットワークドライブで作業しない

半ば常識かもしれませんが、Alchemy Catalyst の場合翻訳対象テキストのフィルタの切り替えなどを行うたびにファイル処理が走るようで、ネットワークドライブに翻訳ファイルを置いて作業しているとフィルタの切り替え処理に非常に時間がかかってしまいます。

プロジェクト全体の文字列リソースをすべて表示

Navigatorにある「Show All Strings」というボタンを押すと、ナビゲータで現在選択されているディレクトリ配下(サブディレクトリもすべて含む)のすべての文字列リソースが一覧表示されます。
プロジェクト全体でrepetitionが多い場合や訳を統一する場合には、プロジェクトのルートフォルダを選択して Show All String 表示にして作業するのがよさそうです。

ただし、プロジェクトが大きい場合は Show All Strings の抽出・表示に時間がかかります。
(CPUパワー・メモリをかなり消費するようです)

Repetition 翻訳には Show All String → Duplicates フィルタ

「View」メニューの「Quick Find Bar」をオンにすると、クイック検索と合わせてフィルタ選択プルダウンが表示されます。
ここで「Duplicates」を選択すると、翻訳原文が2つ以上繰り返されているものの一覧のみが表示されます。

(さらに、「翻訳ステータス」→「翻訳原文」というグループ化が行われています)

同一原文に対して同じ訳を入れるのに役立ちます。

また、Duplicatesフィルタを使用した状態で、「Instantly translate duplicated terms」ボタンと「Interactively translate duplicated terms」ボタンが使えるようになります。

Instantly translate duplicated termsボタン

イマイチ使い方が分かりませんでした。(上手く機能しませんでした)

Interactively translate duplicated termsボタン

Repetition訳の先頭のものを訳した後、このボタンをクリックしてオンにすると、マウスカーソルが切り替わります。
この切り替わった状態で、同じ原文の他の行をクリックすると、訳がペーストされます。


★異なる原文の箇所にもクリックするだけでペーストされるので、操作に注意・・・!


この機能、おそらく1行1行クリックする分には正しく動作していると思われるのですが、どうも信用できませんでした。
また、私はrepetitionが50個くらいある箇所には、複数行を選択状態にしてからクリックして訳をペーストしていたのですが、この方法では訳が保存されないようです。
(見た目には訳が入るのですが、保存したファイルを開いたら全く訳されていない状態に戻っていました)

Interactively translate duplicated termsの機能を正しく使うやり方などがあるのかもしれませんが、イマイチ信用できなくなってしまったため、今回は手作業で訳文をコピー&ペーストしました・・・。

保存が上手く行われていない問題

Show All String した一覧で作業を進めるのが中心となると思いますが、この画面でグループ化をアレコレいじったりした画面で訳し、Ctrl + S で保存した気になっていても、どうにも上手く保存されていなかった気がします。
(上記duplicates訳時の問題と切り分けできていません。)

念のためにフィルタで「Filter: Default」を選択しなおし、さらに翻訳文の行ではなくて、行頭に+記号などのある見出し行を選択した状態で「File」メニューの「Save」を選んで保存するのが確実なようです。

また、保存を行った後は該当リソースを開いて訳文がきちんと入っているか再確認するのがよさそうです。



きちんと検証できていないので、もしこのソフトの使い方に詳しい方がいらっしゃいましたら、間違っている箇所などを指摘していただけると助かります。